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iPad Pro/Air 10.5インチ用の「Smart Keyboard」。装着時の重さ、打鍵感などを詳細レビュー
文字入力を格段に効率化するデバイス。
iPadは処理能力が高くてパワフルで、Appleペンシルによる手書きもでき、書籍や動画の鑑賞デバイスとしても優秀。そのうえ文字入力まで快適になれば、もはや十分な戦力になるコンピュータと言って差し支えないと思います。
iPadをほぼなんでもこなせる万能タブレット端末にすべく購入した『Smart Keyboard(スマートキーボード)』、その使い勝手や打鍵感をレビューします。
※「iPad Pro 10.5インチ」と「iPad Air 10.5インチ」に互換性のあるSmart Keyboardのレビュー記事です。「iPad Pro 11/12.9インチ」のSmart Keyboardは少し仕様が違います。
要点まとめ
- 打鍵感が良い
- ただしタイピング時の注意点もある
- それほど重くない(と思う)
Smart Keyboardの外観。Apple製品らしく所有欲が満たされる
思わず開封時の写真を撮ってしまったけど、やはり第一印象はApple製品らしい良さがありました。スッキリとした無駄のない梱包と、何ともいえないApple製品の匂い(伝わる?)が漂います。
肝心のSmart Keyboardがこちら。表はポリウレタン製で、シンプルなデザイン。
裏にはマイクロファイバーを採用。ほのかな起毛を感じる優しい肌触りです。
閉じるだけでディスプレイを綺麗に保ってくれるという素晴らしいアイデア。
さっそくiPad Pro 10.5インチと接続。
写真⇓のように、iPadの左側にマグネットでくっつく仕組みです。
折り目にそってiPadを立てれば準備完了。
これが「Smart Keyboard + iPad Pro 10.5インチ」。パソコンのような佇まいになりました。
キーボードはファブリック素材なので防水性に優れていて、飲み物をこぼしても大丈夫だそうです。
しかもこの薄さ。とてもミニマルな設計で、持ち運びにはピッタリ。
打鍵感については詳しく後述しますが、こんな薄いにも関わらずしっかりと打てるのがSmart Keyboardの良さですね。
またキーボードを収納して、このように単なるスタンドとしても利用可能。
⇓の状態だと、キーボードを出したときよりも角度がキツイくなります。
このような状態⇓にもできます。
収納するときは、キーボード部分をこのように折りたたみ……
この状態にしてから、iPad本体に被せるという流れ。
折りたたんだ状態ではこれぐらい。なかなか省スペースです。
ちなみにiPadには純正「Smart Cover(スマートカバー)」というアクセサリもあります。言ってしまえばただのカバー。キーボードが不要な人にはスマートカバーがおすすめです。
実はこれを先に購入してしばらく使っていました。せっかくなので厚みを比較してみます。
当然ながらSmart Coverのほうが薄いのですが、だからといってSmart Keyboardが極厚というわけでもない感じ。
あとSmart Keyboardの注意点として、iPadの背面は保護できないのでご注意ください。
「iPad Pro + Smart Keyboard」の重さ
重さが気になっている人、多いのでは!?
キーボードを付けたことでiPadが想定外の重さになってしまっては、本末転倒感がありますよね。
さっそく重さを測ってみました。まず「iPad Pro 10.5インチ + Smart Keyboard」の組み合わせで、重さは712.7gでした。
ちなみに「iPad Pro 10.5インチ + Smart Cover」だと、重さは566.6g。
それぞれ各アイテムの重さは以下。ちなみにiPad Air 10.5インチ(Wi-Fiモデル)の重さは、公式仕様によると456gとのことでした。
- iPad Pro 10.5インチ(Wi-Fiモデル)…469.1g
- iPad Air 10.5インチ(Wi-Fiモデル)…456g
- Smart Keyboard…243.5g
- Smart Cover…97.7g
個人的にはSmart Keyboard装着時(712.7g)でも十分軽い印象を受けましたが、重さの感じ方については個人差があるのでご参考までに。普段MacBook Pro 13インチを使っているせいで余計に軽く感じるのかもしれません。キーボードでバシバシ文字入力できて、Lightroomで写真現像もできて、ちょっと疲れたときに動画も見られるiPadが712gだったら、個人的には余裕で許容範囲という印象でした。
似たようなApple製品の重さと比較するとこんな感じです。
- iPad Pro 10.5 + Smart Cover…566.6g
- iPad Pro 10.5 + Smart Keyboard…712.7g
- MacBook(12インチ、廃盤)…920g
- MacBook Air13.3インチ…1250g
- MacBook Pro13インチ…1370g
Smart Keyboardの打鍵感や気になるところについて
打鍵感、かなり良いのでは!
前述した通りファブリック素材で覆われているため、指触りとしては”硬い布みたい”な感触ですが、打鍵感はしっかりしていて押し応えがあります。最新のMacBookに搭載されているペチペチキーボードよりもストロークは深く、”キーボードらしさ”があるのですよね。
キーピッチが狭めではありますが、フルサイズキーボードに該当します。個人的には十分打てる印象。多少の慣れは必要ですが、僕はすぐに慣れる程度だと思いました。慣れればそこそこ高速でタイピングできます。なんちゃってキーボードのようなクオリティではなく、ちゃんとキーボードとして機能しています(当たり前ですが)。
僕は文章作成のためにキーボードを打つ機会が多いほうだと思うのですが、文章量がそこそこある場合でもSmart Keyboardでまぁぼちぼちこなせます。どちらかと言えばPCのキーボードのほうが打ちやすいけど、Smart Keyboardもかなり出来る子だと思います。
あと当然ではありますがiPadのソフトウェアキーボードとは雲泥の差です。物理キーボードの打ちやすさを改めて思い知らされた気分。
しかし、褒めちぎっているわけではありません。気になるところがあるのも事実。
気になる点①:変換について
僕はPCでGoogle日本語入力を使っており、変換候補を「tab」キーで選ぶクセが付いていました。しかしiPadでは文字入力ソフトを選ぶことができません。デフォルトのiOS文字入力ソフトを使うしかないのです。
操作もGoogle日本語入力とはやや異なり、「tab」キーではなくスペースキーで変換候補を選ぶ、という操作になります。どうしても慣れるまでに多少の時間はかかりますね。まぁ時間が解決してくれるかなとは思いますが…
気になる点②:escキーがない
「escキー」がありません。これ気付かずに購入する人、少なくないような気がします。僕も購入してから気付きました。
普段からescキーでキャンセル・戻るなどの操作をすることが多い人はちょっと違和感を覚えるかも。僕も最初はちょっと戸惑ったのですが、まぁ文章打つぐらいなら無くても問題ないと言えばないかなという感じになってきました。
気になる点③:カーソル右側の文字を削除できない
Macでは「fn + delete」でカーソル右側の文字を消すことができますよね。
しかしSmart Keyboardにはfnキーがないため、カーソル右側の文字を消すという操作ができないのです。これは地味に不便。文字を削除したい場合は、カーソルを削除したい文字の右側に持っていってから、デリートキーで左側を削除する、という手順が必要になります。
本来fnキーがある場所にはiPhoneでもよく見る地球ボタンがあり、入力言語を切り替えられるようになっています。
気になる点④:カーソル移動がちょっと遅い
カーソル移動がちょっと遅い。MacBookではカーソル移動スピードを最速設定にしているせいもあってか、Smart Keyboardのカーソル移動速度は遅く感じてしまいます。
設定アプリなどでカーソル移動速度は調整はできません。
Smart Keyboardの打鍵感まとめ
というわけで、Smart Keyboardの印象についてまとめると以下のようになります。
キーボードの使用感まとめ
- 打鍵感は良い
- 変換は慣れが必要かも
- escキーはない
- カーソル右側の文字を削除する操作がない
- カーソル移動がやや遅い
気になるところを多めに書いてしまいましたが、気になるところを理解したうえでiPadの文字入力を快適にしたいと思うのであれば、Smart Keyboardは良い選択肢になりそうです。
やはりチャットやメール、文章作成がスピーディーにこなせるのはすごく便利。加えて以下で紹介するようなショートカットキーのおかげで作業効率がアップするところも見逃せません。
ショートカットキーが便利
キーボードの利点は文字入力だけではありません。各種キーボードショートカットも便利。
各アプリを開いた状態で「commandキー」を長押しすると、そのアプリで使えるショートカットキーの一覧が表示されます。
ここでは使用頻度が高そうなショートカットキーだけ簡単に紹介。PCと同じ感覚で使えるものばかりなので違和感もありません。
- ホーム画面に戻る…command + H
- 検索…command + スペースバー
- アプリの切り替え…command + tab
- すべて選択…command + A
- コピー…command + C
- ペースト…command + V
- 新規作成…command + N
- 新しいタブ…command + T
- タブを閉じる…command + W
- 閉じたタブを開く…Shift + command + T
- ページ内検索…command + F
- ページ再読み込み…command + R
PCで見慣れたショートカットキーばかりだと思いますが、これがやっぱり便利なんです。
画面をタップするよりも作業効率が格段に上がります。ブラウザでちょっと調べ物をするにしても、メモアプリに簡単なメモを残すにしても、ショートカットキーのおかげで捗るのは嬉しいところ。
でもPCの代わりにはならない
文字入力は快適だし、ショートカットキーも使える。でもPCの代わりにするのは、ちょっとしんどいです。
主な理由は以下。
PC代わりにはならない理由
- マウスやトラックパッドがなく、いちいち画面をタップするのが面倒
- 各種ファイルの管理はPCのほうがやりやすい
やはり画面上のカーソルを手元で操作できるマウス・トラックパッドは便利なんですよね。でもiPadだと指を伸ばして画面に触らないといけない。なんというか腕が地味に疲れます。各種ファイル(画像・動画・テキスト・Excel・Word)などの管理・整理もPCのほうがやりやすいでしょう。
一言でまとめると「操作の柔軟性がやや足りない」感じ。PCと同じことをやろうとすると手順や手間が増える場面が多く、全体的な作業効率は上がらないと思いますね…。
あくまでPCのサブ的な位置付けにするのが良いです。PCの代わりにしようと考えているのでしたら、あまりオススメしません…。
上記以外の、良い点/気になる点ポイント
文字入力やショートカットキー以外で、Smart Keyboardの存在が光そうなところをザックリまとめてみます。
良い点
- カフェでのドヤ感があまりない
- キーボードの充電は不要
- 新幹線のテーブルなど、小さなスペースにも乗る
一時的、スタバでMacBook開いてドヤ顔!なんて言われたりしたあれ。「10.5インチのタブレット + 薄型キーボード」の組み合わせだと、見た目が小ぶりでかわいいため仰々しさがなく、意識高くドヤ顔で仕事してます感が薄れる…ような気がします。(※あくまで個人的な感覚)
また一般的に外付けキーボードは充電(または電池込み)して使うのが常識ですが、Smart KeyboardはiPad本体から供給される電力で動くため充電は不要。
あとはiPadもSmart Keyboardもコンパクトなので、小さな机にもしっかり乗る。作業スペースが狭くても大丈夫!
気になる点
- 価格が高すぎる
- 色はチャコールグレーしかない
定価で19,224円(税込)です。さすがに高いですって。ほぼ2万円のキーボードって…。なぜかAmazonだと少しお安くて15,628円で販売されています(記事執筆時)。僕も価格のせいで最後まで悩み、Amazonで購入しました。
あとカラーラインナップは当記事で紹介している色のみです。Smart Coverは多色展開だけど、Smart Keyboardの色は選べません…。
まとめ:Smart Keyboardのメリデメ・感想
最後にここまで書いたことを全部ひっくるめて、もう一度「良い点/気になる点」を簡単にまとめます。
良い点
- 打鍵感は良い
- Smart Keyboardは充電不要
- そこまで重くならない
- コンパクトなので小さなデスクでも作業しやすい
- カフェでのドヤ感があまりない
気になる点
- 変換はややクセがある
- escキーがない
- カーソル右側の文字を削除できない
- カーソル移動がちょっと遅い
- カラーラインナップは1色
- PCの代わりにはならない
- 価格が高い
気になる点が多めなので微妙なデバイスに見えてしまうかもしれませんが、決してそんなことはないと思います。気になる点は使っているうちに慣れます、なんて書くとレビューにならない気もするけど…、意外とすんなり慣れるのも事実だと思います。
大事なのは自分の用途に合うかどうかを見極めること。上述したようにPCの代わりにするのはあまりオススメしません。iPadで快適にバシバシ文字入力できるようになればいいな、ぐらいの用途だとマッチしそうですね。
個人的には712.7gという軽さで文字入力が快適で、それ以外の作業も場合によってはまぁまぁ出来る(PCには敵わないけど)「iPad + Smart Keyboard」の組み合わせはなかなか良いと感じているところです。